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うみがめ整骨院です。
変形性膝関節症の人は
「太ももの筋肉が少なくなると機能障害や痛みが強くなりやすい」
とよく言われる。
そのため、太ももの筋トレをさせられることが多い。
筋内脂肪浸潤(筋肉の中に脂肪が入り込んでいる状態、霜降り肉化)
によって「筋肉の質」が低下すると「筋力低下」が起こる。
膝の機能の改善に
大事なのは「筋肉の量」なのか「筋肉の質」なのか
という事をこちらの論文(左)が紹介している。
谷口 匡史, 池添 冬芽, 紙谷 司, 伊藤 宣, 松田 秀一, 田原 康玄, 松田 文彦, 坪山 直生, 市橋 則明(2020)
「変形性膝関節症患者の機能障害には筋量低下よりも筋の質的低下が影響する;ながはまスタディ」(左)
和中 秀行, 岩田 晃, 佐野 佑樹, 大嶺 俊充, 山本 沙紀, 杣友 ひかり, 安田 晴彦(2020)
「変形性膝関節症患者の歩行中の両下肢間協調性について」(右)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/47S1/0/47S1_A-42_2/_pdf/-char/ja
この研究の結果では、
「筋肉量」よりも「筋肉の質」の方が膝の機能障害に影響を与えている
という結論が出ています。
筋肉の質は日ごろの運動習慣や痛みの程度、体重、年齢などによって
優位に差が出たとされている。
※年齢が高く、体重が重く、痛みが強い人は十分な運動習慣がない可能性が高い。
という事を考えると、
普段から運動をすることが筋肉の質を保つために重要だろう。
また、
変形性膝関節症の人は転倒のリスクが高いが、
その原因の一つとして「動的安定性の低下」が上げれられている。
動的安定性(動いている時の安定感、バランス感覚)は
日常生活において静的安定性(静止した状態での安定性、バランス感覚)
よりも重要である事は理解しやすいと思う。
上記の論文(右)では、
その原因は「両下肢間協調性」ではないかという点で研究をしている。
両下肢間協調性(両足が互いにバランスよく動かせているか)の低下は
歩行速度の低下、歩行中の両下肢間の対称性および変動性がどちらも低下することで
起こるということがわかった。
つまり、両足の歩幅が違うなどがあると
両足を上手く協調させることが難しくなり、転倒のリスクになる。
歩いている時に左右を均等にバランスを取って動かすのは難しい。
日ごろのケアなどで両足が動きやすい様にしておく必要があるだろう。
高齢になると転倒から骨折、入院をすることが多く、
入院生活が認知症、うつ、肺炎、運動機能の低下など
不都合なことを引き起こす原因になりやすい。
転倒しないためにもバランス感覚や柔軟性を取り戻すように
日ごろから取り組んでみよう。
(追記R4.2.9)
両下肢間協調性の低下が転倒のリスクになる事を考えると
単に足の筋肉を鍛えるだけでは転倒のリスクを回避できるとは言えない。
「筋肉を鍛える」トレーニングよりも
「足を上手く動かす」トレーニングが必要になる。
「足を上手く動かす」トレーニングは専門家の指導が無ければ行うのは難しいが、
柔軟性を向上させて「足を動かしやすくする」ことは
個人でも行うことができる。
また、人間は元々頭で考えて歩いていないので
歩き方を自分の意志でコントロールするのは難しいが、
「自分がきれいに歩いているイメージ」をしながら歩くことで
理想の歩き方に近づけることができる。
自分で歩幅を広げたり、左右を均等に動かそうとしなくても
「歩幅を大きく、左右均等に歩いているイメージ」をして歩くことで
その歩き方に近づいていく。
自分で出来るところから始めてみよう。
うみがめ整骨院
福岡県福津市津屋崎1-12-7-201